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インタビュー

interview

第五回

ディレクター

石川淳一さん

プロフィール
石川淳一 (いしかわじゅんいち)
1971年12月31日山梨県生まれ。
日活芸術学院創作科演出コース卒業後、1993年4月㈱ベイシス入社。
2013年㈱共同テレビジョンへ移籍。
<主な演出作品>
・連続ドラマ
CX 「メイちゃんの執事」(チーフD)
CX 「泣かないと決めた日」(チーフD)
CX 「パーフェクト・リポート」(チーフD)
CX 「リーガル・ハイ」(第1シリーズ)(チーフD)
CX 「遅咲きのヒマワリ」(チーフD)
CX 「リーガル・ハイ」(第2シリーズ)(チーフD)
CX 「リスクの神様」(チーフD)
CX 「フラジャイル」(チーフD)
CX 「キャリア〜掟破りの警察署長〜」(チーフD)
CX 「海月姫」(チーフD)
・映画
東宝映画 「エイプリルフールズ」監督
東宝映画 「ミックス。」 監督

ときわ台スタジオにしかないノスタルジー

ドラマ『海月姫』でときわ台スタジオの外観は主人公が住むアパート「天水館」設定にしましたが、ここに決定する経緯は非常に難航しました。実は原作のモデルになったレトロな下宿が早稲田にありまして、今回のドラマ化でもそこを使用したかったんですがもう撮影のロケには貸出してないと言われてしまったんです。

そこから他県も含め色々探したんですが、群馬とか茨城にあって遠方すぎて連続ドラマのスケジュール上行けなかったり、レトロな建物の雰囲気が物語の設定とマッチしなかったり、決め手を欠く状況が続いていたんです。そんな中、庭で焚き火をしながら焼き芋をするシーンがあってそのロケハンでときわ台スタジオを訪れたとき、外観を見てその場でピンときました、「あっ、ここで尼〜ず(天水館住民の呼び名)が住んでいたら夢があるな」って思えたんです。

あれは本当にラッキーだったと思いますが、もともと大正……じゃなくて昭和の初めごろに造られた建物を限定していたので、レトロというよりただただ木造でボロボロの家を紹介されたりして、古ければいいってものじゃないと思うところばかりで(笑)。原作の世界観とは違うところが多かったんですが、スタジオの入口にいい感じの松の木もあって、これは多少飾りこめば天水館を作れると思ってその場で外観撮影についても相談をして、スタジオの営業時間や近隣住宅への配慮をする形で行うことにしました。

紆余曲折するドラマ制作、そこから見えてくる画作り

『海月姫』には人気漫画の原作があって、さらに映画化もされています。そこからいろいろあって今回ドラマ化するという流れになりましたが、いま、ご存知かもしれませんがドラマ制作には映画化とは違ったきびしい問題がたくさんあります。予算は限られていますし、こう人気役者を多く扱う物語だとスケジュール調整がとてもタイトなものになる。そうなるとあらゆる制約に振り回され、いわば画作りは妥協の連続となり原作ファンを傷つける結果に陥ってしまうことがあります。

その怖さというのは重々承知しているので、そういった状況下にハウススタジオの即時性というのは非常に重宝されます。極端な言い方だけど、話が早い、という。例えば、警察の外観撮影というのは実現するのが難しい場合が多いんですが、調布スタジオで再現できてしまうというのはとてもありがたいし、東京都内でできるというのもスケジュール調整がつきやすいです。前回『リーガル・ハイ』では法廷セットがある哲学堂ロケーションセットとみずほ台病院スタジオを使用しましたが、やはり「そこに行けば撮影できる」という即時性があるし、ロケハンで行くと画作りのイメージが沸きやすい、そういった意味の早さもあると思います。

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